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Posted by オオサカジン運営事務局 at

2007年10月22日

66  マンションは永住にふさわしい住まいか? その6

マンションの完成年次が古いほど賃貸化率が高くなる傾向になるといわれています。平成15年の調査では築10年以上のマンションは賃貸化率21%以上が3割~4割あると報告しています。

マンションのルールである管理規約には通常、賃借人はマンションの住まい方についてマンション所有者と同一の義務を負うとしています。その中には、管理費等の支払義務は含まれていません。

賃貸化率が高くなると、現実には、どのような問題が生じているでしょうか。大きくは二つの問題があります。

その一つは賃貸したマンションの所有者(区分所有者と呼ばれる人です)に関する事です。

1) マンションに居住していない為、組合員としての義務が果たしにくくなる。
2) 管理費等の滞納が発生した場合、回収が困難になる。
3) マンションに居住していない為、情報が伝わりにくく、管理組合から総会案内等が来ても賛否の判断ができにくい。
4) 管理組合の役員にはなりにくい。
5) 現に居住する組合員と意見が対立しやすくなる。
   
もう一つは実際に居住している賃借人に関する事です。

1) 賃借人は、直接にはマンションを維持管理する責任がないため、管理費や修繕積立金の納付義務がないことによりマンション管理には無関心となりやすい。
2) 建物使用上のルールを守らない場合が多くなる。ルールそのものをよく知らない。
3) 賃借人が転貸した場合、現居住者の実態把握が困難になる。たとえば暴力団組員に貸してもわかりにくい。
4) 組合員ではない為、コミュニティー活動への参加がしにくい。

私有財産であるマンションの賃貸を管理組合が阻止することは出来ません。

賃貸化率が20%も超えてくると、管理組合運営自体が難しくなります。

賃貸等でマンションに居住していない組合員に対して、義務を履行できない代わりに管理費等を高くすることも考えられますが、賛否は分かれています。

ほとんどのマンションで管理費等の額については、組合員の共用部分の共有持分(専有部分の床面積の割合)に応じて算出する、としていることが理由だと思います。

貴方の住んでいるマンションの現在の賃貸化率はご存知ですか、一度確認してみてください。

今のうちに、賃貸化の増加等に備えて、各マンションの実情を考慮した管理規約の見直しが必要です。


昨年他界した義母は「赤福」が好きでした。「今日作ったものしか、売らないそうだから、朝早くから沢山の人で作っているんだろうね」と言っていました。  

Posted by haru at 07:17Comments(0)